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和食のお品書きの作り方
お品書きは、書いてある内容よりも組み方で品位が決まります。
同じ品名・同じ価格でも、行の間隔と余白の取り方だけで、料理の見え方が変わってしまう紙面です。
ここでは縦書きの組み方の勘どころと、和食でつまずきやすい価格の入れ方、献立の並び順をまとめます。
パソコンで縦書きを組もうとして挫折した方は、まずテンプレートを開いてみてください。
1. 縦書きの基本
右から左へ流れる
縦書きは右上から始まり、左へ進みます。店名や「御品書」は右端の上、いちばん読み始めに近いところへ置きます。 横書きの感覚で左から作り始めると、印刷したときに読む順序が逆になります。 MenuFits の KINARI デザインは、この流れで組まれています。
品数は詰め込まない
縦書きの最大の弱点は1行に入る文字数が少ないことです。 A4 一枚で、説明文なしなら25〜30品が上限の目安。それ以上は行間が詰まり、 お品書き特有の余白の気持ちよさが消えます。
30品を超えるなら、素直に横書きにするか、2ページに分けてください。 「和食だから縦書き」と決め打ちして詰め込むより、読める横書きのほうが結果はよくなります。
2. 価格の入れ方 — 縦書きでいちばんつまずくところ
カンマを入れない
価格はカンマなしの算用数字で入れてください。1200 と入れれば、 縦書きの中で数字が横に組まれ(縦中横)、1マスにきれいに収まります。
ここで 1,200 とカンマを入れると、「1」「,」「2」「0」「0」が1文字ずつ縦に並び、 価格だけが妙に長い列になります。縦書きのお品書きが崩れる原因の大半がこれです。
漢数字と算用数字
読みやすさでは算用数字が勝ちます。漢数字は格式が出ますが、桁が増えるほど読み取りに時間がかかります。
- 会席の献立表(価格をコース料金でまとめて示す) — 漢数字でも成立します
- 単品を並べる品書き(1品ごとに価格がある) — 算用数字が読みやすい
混ぜるのがいちばんよくありません。紙面の中ではどちらかに統一してください。
「円」を書くかどうか
全品に「円」を付けると、縦書きでは1文字ぶん行が伸びます。 数字だけで通し、紙面のどこかに一度「価格はすべて税込です」と入れておくのがすっきりします。 店内提供の飲食物は、原則として税込の総額表示が必要です。
3. 献立の並び順
お品書きの並びは、好みではなく献立の流れで決まっています。この順に置いておけば、まず外しません。
- 先付・前菜 — お通し、季節の小鉢
- お造り — 刺身、盛り合わせ
- 焼物 — 焼き魚、串焼き
- 揚物・煮物 — 天ぷら、煮付け
- お食事 — ご飯もの、麺、味噌汁
- 水菓子 — デザート、甘味
単品中心の店でも、この順に並べておけば違和感なく読まれます。 逆に「人気順」「価格順」に並べ替えると、和食の紙面としては座りが悪くなります。
季節ものの扱い
季節の品を本体に混ぜると、入れ替えのたびに全体の行数が動いて組み直しになります。 「本日の一品」「季節のおすすめ」を独立した枠にしておくと、そこだけ差し替えれば済みます。 毎月刷り直す前提の店ほど、この分け方が効きます。
4. 品名の書き方
長くしない
縦書きでは、長い品名がそのまま行の長さになります。 「○○産△△の炭火焼き 自家製ポン酢添え」のような品名は、縦書きだと1行を占領して紙面を壊します。 品名は短く、説明は下に小さく添えるか、思い切って省いてください。
読めない漢字にはふりがなを
「炙り」「和え」「白子」あたりは読める人が多いですが、 魚の名前や郷土料理名は読めないことがあります。読めない品は注文されません。 説明文を1行足すだけで出数が変わることがあります。
「等」「など」を使わない
「本日の鮮魚等」のような書き方は、内容が伝わらないうえに歯切れが悪く見えます。 内容が日によって変わるなら「本日の鮮魚(内容は日替わり)」のように、 変わることをはっきり書くほうが誠実に読まれます。
5. 書体と余白
本文は明朝
和食のお品書きは、本文を明朝系にすると落ち着きます。 MenuFits の無料の範囲では Shippori Mincho、Noto Serif JP、Klee One あたりが使えます。 ゴシック体は現代的で読みやすい反面、和の紙面では軽く見えます。
筆書きは見出しだけ
Yuji Syuku のような筆書き系の書体は、店名や「御品書」の見出しに使うと効きます。 ただし本文全部を筆書きにすると読めません。使うのは1〜2か所までにしてください。
飾りは足さない
和紙のような地紋や飾り枠を足したくなりますが、足すほど安っぽくなります。 MenuFits にも和紙・青海波などの背景パターンがありますが、 使うならごく薄く一種類だけ。地紋と飾り枠を両方入れると、料理より紙が主張します。
6. MenuFits で作る手順
品名と価格を打ちかえる
紙の上の文字を直接クリックして打ち替えます。 価格はカンマなしの数字で入れてください。縦中横で1マスに収まります。
行間を見て品数を調整する
詰まって見えたら、文字サイズを下げるより品を減らすほうがお品書きらしくなります。 余白が多すぎるくらいで、ちょうどよく見えます。
A4 の PDF にする
「PDF/印刷する」から印刷画面をひらき、送信先を「PDF に保存」に。 詳細設定の「背景のグラフィック」に必ずチェックを。 KINARI の生成り色の地と罫線は背景として描かれているため、外すと真っ白な紙になります。
7. つまずきやすいところ
価格が縦に割れて長くなる
カンマが入っています。1200 のようにカンマなしで入れ直してください。
写真を入れたのに出てこない
KINARI は品目写真を表示しない設計です。縦書きの紙面に写真を差し込むと、 組みが崩れて品位が落ちるためです。写真を使いたい場合は ALBUM(写真メニュー)を選んでください。
英字や数字だけ横に寝て見える
縦書きでは、半角英数は横に組まれます(縦中横)。これは正常な挙動です。 どうしても縦に並べたい場合は全角で入力してください。
印刷すると右端が切れる
印刷画面の余白設定が「既定」になっています。余白なし・倍率100%にしてください。 縦書きは右端から始まるため、余白の設定ミスが右端の欠けとして出ます。
よくある質問
縦書きの価格がきれいに並びません
カンマなしの算用数字(例:1200)で入れてください。縦中横で1マスに収まります。
価格は漢数字と算用数字のどちらがよいですか?
読みやすさでは算用数字です。会席の献立表など価格を大きく出さない紙面なら漢数字も成立します。混ぜないことが大事です。
お品書きは何品まで入りますか?
A4 一枚・説明文なしで25〜30品が目安です。それ以上は横書きにするか2ページに分けてください(無料の範囲で2ページまで作れます)。
Word で縦書きのお品書きは作れませんか?
作れますが、価格の縦中横や右から左の流れを整えるのに時間がかかります。 MenuFits の KINARI は、その組みができた状態から始められます。無料です。
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